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どうも!担当者Kです!
改正建設業法の技術検定制度の見直しにより、令和3年度の試験から施工管理技術検定は新しい試験制度に生まれ変わります。
と言っても受験される方にとって一番気になるのは「試験方法はどうなるの?」ということだと思いますので、その辺りを含めて解説します!
①改正によって変わる試験科目の情報
②改正によって変わる資格取得者の情報
③法改正の真相(深堀りしたい方向け)
意外と変わらない!?試験科目の改正前と後
結局のところ、受験する方にとっては試験科目や範囲にどの程度の変更があるのかが気になるところですね。
百聞は一見に如かず!国土交通省からの通達を見てみましょう!
簡潔に言えば、学科試験の出題範囲の一部と実地試験の出題範囲の一部が入れ替わっただけです。
今までの学科試験の科目は、土木一般・専門土木・法規・共通工学・施工管理法の5つの科目で構成されていました。画像にもある通り、学科試験は知識を求めるマークシート形式の問題でしたが、そこに能力を求める実地試験の一部の問題が、施工管理法の中にマークシート形式として出題されるようになります。逆に知識を求める学科試験問題の一部が、記述式となって実地試験に出題されるということです。
何故こんな面倒なことをするのかは後述しますが、結局は今まで通りの勉強をすれば合格出来るだろうという結論です。
勿論、改正後の試験は誰も受けたこと無いですから、出題形式や範囲、問題数も変更される可能性はありますが、少なくとも通達を読む限りはそこまで悲観するほどのものではないと思います。
Q.試験科目の変更点は
A.学科試験の施工管理法、知識を問う問題と、実地試験の施工管理法、
能力を問う問題がそれぞれ入れ替わる。
結局今回の改正で何が変わるの?
ここからは、改正前と改正後で何が変わるのか見ていきましょう!
まず名称の変更。学科試験は第一次検定、実地試験は第二次検定という名称に変わります。名前が変わるだけで特に気にする必要はありません。
そしておそらく一番大きい変更は、第一次検定(今までの学科試験)だけの合格で新たな称号「技士補」が付与されることでしょう!これにより、1級技士補であれば監理技術者の補佐として現場運営をすることが出来るようになります。
また、2級土木施工管理技士合格者は、1級土木施工管理技士の第一次検定に受験できます!元々は2級合格後も、所定の実務経験が必要だったりしたわけですが、それが無くなりました。上述の技士補と合わせた措置と言えるでしょう!
最後に画像には記載されていませんが、第一次検定合格後は何度でも第二次検定から受験できます!
今までは、学科試験合格後10年以内かつ、連続2年までの実地試験免除でしたが、これで最初からやり直し、ということも無くなります!
Q.改正による変更点
A.①学科試験 → 1次検定 実地試験 → 2次検定へ名称変更
A.②1次検定合格者には「技士補」の称号を付与
A.③1級土木施工管理技士補は監理技術者補佐として現場を運営できる
A.④1次検定合格者は、いつでも2次検定から受験できる
なんで改正する必要があったのか
ここからはちょっと踏み込んで、「そもそもなんで改正したの?」という疑問を考えましょう!
今回の法改正で、企業にとって一番メリットとなるのは「1級技士補であれば、監理技術者補佐として現場運営を行える」というところです。
元々、特定建設業者が元請として、外注総額4000万円以上となる工事を発注者から直接請け負う場合、専任の監理技術者を配置しなければいけないという決まりがありました。
(4000万円未満の元請工事、下請工事は主任技術者の配置、つまり2級でも良い)
簡単に言えば、会社は1級を持ってる従業員の数だけ、大規模な元請工事を受注できるということになります。
しかし、現在の建設業界は慢性的な人手不足、技術者の高齢化に伴い、監理技術者になれる要件を満たす人材が減っています。おそらくここへのテコ入れが今回の法改正でしょう。
この改正で、1級土木施工管理技士検定の合格者(監理技術者)は1級第一次検定合格者(監理技術者補佐)を配置することで2つまでの現場を兼任できることになります。請負金額がそこそこあるような元請工事を多く受注したい企業にとっては一考の余地はあるかと思いますが、裏を返せば20代半ばで1つの現場を任されることもあるということです。
早いうちからそれなりに責任のある仕事を経験できるのは良い事ですが、実務経験の浅い技術者を配置することで一番心配なのはやはり「安全面」です。企業は法改正したからと言って、キャパシティを超えた受注を行って現場側への負担を強いることはせず、これをうまく利用して適材適所に人を流動させて、企業と人材の発展を促進して欲しい物ですね!
Q.建設業法を改正した理由は
A.人手不足、技術者の高齢化で監理技術者になれる人が減ってきているから
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